当社は創業よりたくさんの不動産・建築に携わってきました。時代の変化と共に住まいに対する考え方の変化を敏感に察知し、【施主様と一緒に創る家】をテーマにやってきました。
工務店やハウスビルダーに頼む各家庭にあった注文住宅メインの時代から、経済的な理由などから建売住宅やローコスト住宅のシェアが増え、見た目が同じ家が立ち並ぶエリアも増えてきました。その中でも、私たちは常に進化を求め、性能・価格・地域など複合的により時代のニーズに合ったニューノーマルな家づくりを目指し活動しています。


ー1990年代ー

和が一般的であった住宅が、大手住宅メーカーの競合他社との差別化のため一気に住宅が商品化され始めました。和風住宅でも、床の一部を畳からフローリングに変えて洋風化したりと、施主の要望に合わせた注文住宅へと大きくシフトしました。さらにバブル経済時代に入ると、豪華絢爛なデザインも好まれるようになっていきました。

レンガ調やタイル調など、高級感のある質感や色柄が人気

ハンドメイド感のあるカントリー風の雰囲気を漂わせるアメリカの“アーリーアメリカンスタイル”や、イギリスの伝統を感じさせる“ブリティッシュスタイル”

今までの日本の住宅にはなかった白やグリーン系にイエロー系といった明るいトーンの外観が出てくる

戦前の日本の住宅では、台所を北側の薄暗い一角に設けるのが一般的でした。しかし、戦後、核家族が増え、昭和30年代に住宅公団が誕生して以降、食事の場と一体になった「ダイニングキッチン」のスタイルが普及し、キッチンは南側の明るい位置に設けられるようになります。そして平成元年を迎えた頃には、居間・台所・食堂の機能を広いワンルームに集約したLDKがすでに主流になっていました。さらに壁付けだったキッチンの形が見直され、家族と会話をしたり、子どもの様子を見守りながら料理ができる対面スタイルのキッチンの人気が高まっていきます。

この10年の戸建て建築を振り返ると、バブルが崩壊したとはいえ、たとえば2階にもトイレやシャワーを設ける、子どもの数だけ個室をつくるなど、付け加えていくことが多い「足し算」の時代だったと思います。

居間・台所・食堂の機能を広いワンルームに集約したLDK